EUの修理促進ルールが2026年7月から適用|家電・スマホで何が変わる?
EUの修理促進ルールが2026年7月31日から適用。無料修理の制度ではない点、販売店への法定請求とメーカーへの有料修理の違い、見積り・データ保護・買替え判断を消費者向けに解説します。
目次(8項目)
この記事は、2026年7月31日から適用されたEUの修理促進ルールを、家電やスマートフォンが壊れた消費者向けに説明します。すべての製品を無料・無期限で直してもらえる制度ではありません。購入時からの不具合を販売店へ申し出る場合と、保証期間後にメーカーへ有料修理を頼む場合を区別し、修理か買替えかを考える材料が分かります。
制度が目指すこと
壊れた製品をすぐ捨てるのではなく、修理の条件と価格を知り、現実的な選択肢にしやすくすることが目的です。対象製品では、メーカーによる修理サービスや代表的な価格の情報提供、一定期間の部品確保などが関係します。
また、法定保証の対象となる不具合で、交換ではなく修理を選んだ場合、一定条件で保証期間が一年延びる仕組みがあります。ただし、製品、購入日、故障原因、修理可能性で扱いが変わります。
最初に分ける二つの道
この表は横にスクロールできます。表にフォーカスした後、左右の矢印キーでも内容を確認できます。
| 状況 | 主な連絡先 | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 購入時からの不具合など、法定保証の対象になり得る | 通常は販売店 | 条件を満たせば販売側の救済 |
| 保証期間後、落下・水濡れなど別原因 | 対象製品のメーカーや修理業者 | 通常は消費者が負担 |
法律上の保証と、メーカーが独自に付ける任意保証は別です。購入証明、購入日、故障が起きた時期、原因を整理してから連絡します。
どんな製品が関係する?
身の回りのすべての物ではなく、EUの製品別ルールで修理可能性の要件がある製品群が中心です。スマートフォン、タブレット、洗濯機、食器洗い機、冷蔵庫、ディスプレイ、掃除機などが例として関係します。
同じ種類でも、部品を提供する期間や修理対象は製品ごとに異なります。「家電だから十年間必ず直せる」と一律に判断せず、型番でメーカーの修理案内を確認します。
見積りで見る五つのこと
- 診断料と、修理しない場合にも請求される費用
- 部品、作業、送料を含む総額
- 修理予定期間と代替機の有無
- 修理後の保証範囲
- 直らなかった場合の費用と製品の返却
見積りが新品価格へ近い場合も、価格だけで決めません。製品の年数、消費電力、データ移行、使い慣れ、廃棄、修理後に何年使えそうかを比べます。
スマートフォン・パソコンのデータ
修理前に可能ならバックアップを取り、不要な個人情報を端末から外します。ロック解除が必要か、初期化されるか、記憶媒体を外せるか、修理中のデータアクセスをどう管理するかを確認します。
故障して操作できない場合も、パスワードを安易に紙へ書いて渡さず、メーカーや正規修理の手順に従います。修理ルールがあっても、データの復旧や保全まで保証されるとは限りません。
修理と買替えをどう比べる?
この表は横にスクロールできます。表にフォーカスした後、左右の矢印キーでも内容を確認できます。
| 修理が向きやすい | 買替えも検討する |
|---|---|
| 故障箇所が限定され、部品がある | 主要部分が複数劣化している |
| 修理後も必要な機能を満たす | 安全性や更新対応に問題がある |
| データ移行や設定の負担が大きい | 消費電力差が長期で大きい |
| 愛着や交換しにくい用途がある | 修理費が高く、再故障の可能性も高い |
環境面でも、修理が常に最善とは限りません。非常に古く消費電力の大きい機器では、使用段階の負担も含めます。ただし新製品の製造にも資源が必要なため、広告の「省エネ」だけで急いで交換しません。
修理を断られたら
理由を確認し、型番、故障、部品、修理可能期間のどこが条件に合わないかを書面でもらいます。法定保証の問題なら販売店、保証外修理ならメーカーという連絡先を取り違えていないかも見直します。
店舗への連絡に不安がある場合は、買い物・返品で使う表現を参照し、製品名、購入日、故障内容、希望する解決を短く伝えてください。
まとめ
新制度は、修理を選びやすくするための情報と権利を整えますが、すべてを無料で直す制度ではありません。まず販売店への法定請求か、メーカーへの保証外修理かを分け、型番、購入日、故障原因、見積り、データ保護を確認します。修理と買替えは、今日の価格だけでなく、修理後の使用年数と製品全体の負担で比べてください。
本記事は一般消費者向けの概要です。個別製品の対象、法定保証、修理義務は販売店、メーカー、消費者相談などへ確認してください。