ドイツで会社員として働いていれば、給与から失業保険の保険料が引かれています。仕事が終わって次の仕事が決まっていないときは、職業安定所(Agentur für Arbeit)から失業手当(Arbeitslosengeld、略してALG I)を受け取れる場合があります。

大事なのは、仕事が終わる前に届け出ることです。届け出が遅れると、手当が一時的に止められることがあります。

もらえる条件

連邦雇用エージェンシーによると、主な条件は次の3つです(連邦雇用エージェンシー)。

  1. 失業していること:仕事がない、または週15時間未満しか働いていない
  2. 加入期間:失業の届け出の前の30か月のうち、12か月以上、失業保険に入って働いていた
  3. 届け出:職業安定所に失業の届け出をして、仕事を探していること

短い期間の仕事が多かった人は、条件を満たせば6か月の加入でもよい場合があります(連邦雇用エージェンシー)。

金額:手取りの給与の60%(子どもがいれば67%)

失業手当の額は、直近12か月の、保険料がかかっていた給与(額面)をもとに計算した「1日あたりの手取りの給与」の60%です。本人または配偶者に、児童手当の対象になる子どもがいる場合は67%になります(社会法典第3編 第149条)。

たとえば、手取りの給与が月2,500ユーロの人なら、子どもがいなければ月約1,500ユーロ、子どもがいれば月約1,675ユーロが目安になります(J-Connectによる概算。実際の額は税の区分などで変わります)。

期間:6か月〜24か月

受け取れる期間は、過去5年間に保険に入っていた期間と、年齢で決まります(社会法典第3編 第147条)。

この表は横にスクロールできます。表にフォーカスした後、左右の矢印キーでも内容を確認できます。

保険に入っていた期間50歳未満50歳以上
12か月6か月6か月
16か月8か月8か月
20か月10か月10か月
24か月以上12か月年齢と期間に応じて最長24か月(58歳以上で48か月以上の加入の場合)

(出典:連邦雇用エージェンシー、社会法典第3編 第147条)

失業手当の条件として30か月のうち12か月以上の加入、金額は手取りの60%で子どもがいれば67%、期間は50歳未満で6か月から12か月、50歳以上は最長24か月であることを示した図
図解:J-Connect。社会法典第3編と連邦雇用エージェンシーの資料に基づく(2026年10月29日参照)。

届け出は「仕事が終わる3か月前」

失業手当を受け取るには、2つの届け出が必要です。

  1. 求職者としての届け出(Arbeitsuchendmeldung):仕事が終わる日が3か月以上先に分かっている場合は、遅くとも3か月前まで。3か月ない場合は、仕事が終わると分かってから3日以内(連邦雇用エージェンシー)
  2. 失業の届け出(Arbeitslosmeldung):遅くとも失業した最初の日に

求職者としての届け出が遅れると、失業手当が1週間止められること(Sperrzeit)があります(連邦雇用エージェンシー)。どちらの届け出もオンラインでできます。

自分から辞めた場合は注意

自分から仕事を辞めたり、合意で契約を終えたりした場合は、正当な理由がないと、失業手当が最長12週間止められることがあります。辞める前に、職業安定所に相談しましょう。

仕事が終わることが分かったら、3か月前までに求職者として届け出て、遅くとも失業の初日に失業の届け出をし、自分から辞めた場合は最長12週間止められることがあるという流れを示した図
図解:J-Connect。連邦雇用エージェンシーの資料に基づく(2026年10月29日参照)。

外国籍の人が気をつけたいこと

  • 滞在許可:滞在許可が特定の仕事と結びついている場合(EUブルーカードや、就労のための滞在許可など)は、仕事が終わると滞在許可にも影響することがあります。仕事が終わることが分かったら、早めに外国人局(Ausländerbehörde)に相談してください。更新の手続きは「ドイツの滞在許可の更新」で紹介しています。
  • 日本に帰る場合:失業手当は、原則としてドイツに住んで仕事を探している人が対象です。日本に帰る予定がある人は、「ドイツから本帰国するときの手続き」も確認してください。
  • 会社の帰任の人:日本の会社から派遣されている人は、ドイツの失業保険に入っていないことがあります。給与明細で失業保険(Arbeitslosenversicherung)の保険料が引かれているかを確認しましょう。

退職の通知の出し方は「ドイツで仕事を辞めるときの解約の期間」で紹介しています。

参考情報(2026年10月29日参照)

生活・手続き一覧へ戻る

本記事は一般情報です。行政・税務・医療・保険などの条件は自治体、滞在資格、雇用状況、家族構成、申請時期により異なる場合があります。必ず公式窓口や専門家の最新情報を確認してください。