11月のドイツはなぜ静か?|万聖節・国民哀悼の日・死者の日曜日と、ダンスが禁止される「静かな祝日」
11月のドイツには、亡くなった人を思う日が続きます。NRWでは11月1日の万聖節、戦争などの犠牲者を悼む国民哀悼の日、プロテスタントの死者の日曜日が「静かな祝日」とされ、ダンスのイベントや市場などが時間を区切って禁止されます。2026年の日付、NRWの決まり、墓地に灯るろうそくの意味を紹介します。
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目次(6項目)
11月のドイツは、日が短く、霧の日も多く、町全体が少し静かになります。夕方の墓地を通りかかると、お墓の上に赤いろうそくの灯りがいくつも揺れていることがあります。
このコラムでは、ドイツで暮らす方に向けて、11月に続く「亡くなった人を思う日」を紹介します。NRWで「静かな祝日(stille Feiertage)」とされる3つの日の意味、2026年の日付、そしてダンスのイベントや市場が時間を区切って禁止されるという、日本ではあまりなじみのない決まりを整理します。11月の週末の予定を立てるときの参考になるはずです。
11月の「静かな祝日」は3つ
NRWの日曜日と祝日に関する法律では、11月の次の3つの日が「静かな祝日」とされています(ケルン市)。
この表は横にスクロールできます。表にフォーカスした後、左右の矢印キーでも内容を確認できます。
| 日 | 2026年の日付 | どんな日? |
|---|---|---|
| 万聖節(Allerheiligen) | 11月1日(日) | カトリックで、すべての聖人を記念する日。NRWでは法定の祝日 |
| 国民哀悼の日(Volkstrauertag) | 11月15日(日) | 戦争や暴力の犠牲になった人々を悼む日 |
| 死者の日曜日(Totensonntag) | 11月22日(日) | プロテスタントで、亡くなった人を思う日。「永遠の日曜日」とも |
国民哀悼の日と死者の日曜日は、いつも日曜日です。待降節(アドベント)の最初の日曜日の2週間前と1週間前にあたります。2026年は、待降節の最初の日曜日が11月29日です。
2026年の万聖節は日曜日にあたるため、平日の休みは増えません。万聖節が祝日なのは、NRW、バイエルン、バーデン=ヴュルテンベルク、ラインラント=プファルツ、ザールラントの5つの州です。州ごとの祝日の違いは「ドイツの祝日は州ごとに違う?」で紹介しています。
何が禁止される? 何時まで?
「静かな祝日」には、ふつうの日曜日の決まりに加えて、にぎやかな催しを控える決まりがあります。ケルン市の案内をもとに整理すると、次のとおりです(ケルン市:11月の静かな祝日の禁止事項)。
万聖節と死者の日曜日
- 朝5時から夕方18時まで、市場や商業的な展示会などは禁止
- 同じ時間、楽しむための催しも禁止(宗教的なもの、厳かなもの、まじめな内容のものを除く)
- ダンスのイベントは18時まで禁止
国民哀悼の日
- 市場、商業的な展示会、スポーツの催し、民衆の祭りなどは13時まで禁止
- 音楽や娯楽の催し(ディスコを含む)は18時まで制限
- ダンスのイベントは18時まで禁止
決められた時間を過ぎれば、こうした特別な制限はなくなります(同上)。つまり、夜のコンサートやパーティーは、多くの場合、18時以降なら開けるということです。
暮らしの中で気づくこと
- 子どものスポーツの試合や地域のお祭りの時間がずれる:国民哀悼の日は、午前中の試合が午後に移されることがあります。
- クリスマスマーケットは死者の日曜日の後に始まることが多い:多くの町では、静かな11月を過ぎてから、クリスマスマーケットが本格的に始まります。ただし、開始日は町やマーケットによって違います。
- お店はふつうの日曜日と同じく休み:日曜日のお店の休みについては「ドイツの日曜日はなぜお店が閉まる?」で紹介しています。
墓地に灯る赤いろうそく
11月の初め、万聖節と翌日の「死者の日(Allerseelen、11月2日)」には、カトリックの家庭の多くが家族のお墓を訪れます。お墓をきれいにして、花や、赤いカバーのついたろうそく(Grablicht)を供えます。死者の日曜日には、プロテスタントの家庭がお墓を訪れます。
夕暮れの早い11月、墓地いっぱいに小さな灯りが並ぶ様子は、とても静かで美しい光景です。日本のお盆にも少し似た、亡くなった家族を身近に感じる季節なのかもしれません。
11月を過ごすヒント
- 11月の日曜日のイベントは時間を確認:特に国民哀悼の日と死者の日曜日は、催しの時間が変わることがあります。
- 墓地を訪れるときは静かに:お参りに来ている人の邪魔にならないよう、写真を撮るときは配慮しましょう。
- パーティーの予定は18時以降に:自宅での集まりは禁止の対象ではありませんが、近所への気配りは大切です。
参考情報(2026年10月29日参照)
本記事は公開情報をもとにした文化紹介です。静かな祝日の決まりは州によって異なります。この記事はNRWの例です。